中学受験 なんきゅ~ プロ講師なんでもQ&A

カテゴリ:受験生の生活

志望校について

中学受験生の母です。つい先日、娘が通っている塾で新年度初めての面談がありました。そこで、本来娘が志望していた学校とは異なる中学校を勧められました。というのも、娘は新小六なのですが、志望校のレベルからして成績が少し厳しく、塾の担任の先生はもうひとつの選択肢というくらいの感覚で進めたのでしょうが、娘はその学校の自由な校風と可愛い制服が大変気に入っているようで、かなりショックを受けたらしく、家に帰るなり「私もうダメなの?」と泣いてしまいました。これから1年間頑張ればきっと合格できるよと慰めてはみたものの、娘に対して非常に親密に向き合ってくれている担任の先生からそのように言われたものですから、なかなか元気を取り戻してくれません。

しかも、それだけで済めばまだ不幸中の幸いと言えるかもしれませんが、問題なのは夫です。そのような娘の姿を見て、娘が絶大な信頼を寄せる先生から志望校の変更を勧められたと聞き、こちらも動揺したようで、「娘をしっかり見てくれている先生が言うんだから、このまま第一志望を受けて不合格になってしまうよりは、今からでもレベルを下げて安全圏の中学校に行かせた方が良いのではないか」と私に行ってきました。夫は中学受験に関してあまり詳しくなく、しかも、そもそも受験自体にあまりいいイメージを持っていないので、成績が下がったと聞けばすぐに志望校を変えるか、いっそ公立に進学してはどうかと私に勧めてきます。

と言うのも、各中学校で説明会などを実施しているのは私も夫も承知しているのですが、夫は仕事のためそのような催しにはほとんど参加できず、受験に関する正しい知識がないのが原因だと思います。

娘についても、「今までせっかく頑張ってきたのに、志望校を変えるんだったらもう勉強する意味ないじゃん」と言ってきます。先生はあなたの頑張りにすごく期待しているけど、万一のことも考えて別な学校のことも考えてみたらって言ってるんだよ、と娘を何度も諭しましたが、娘には親の都合の良いこじつけだと思われているようで、まったく耳を貸してくれません。そのせいで、最近は勉強に対するやる気も消沈し、元気が無く、宿題や問題集などもどっちつかずのような状態になってしまっています。

このような場合、娘にどのように伝えれば勉強のやる気が戻るでしょうか?また、夫に対してはどのように説明すれば納得してもらえるでしょうか?ご回答お願いします。
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回答者
あーるみ
回答日時:2019/05/25 20:16:47

柔軟な対応が大切です

私は中学受験生を指導している東大生講師です。以前担当した生徒さんのご家庭で同じような状況の方がいらっしゃったので、少しアドバイスを述べさせていただきたいと思います。

ご質問からまず伺えるのは、娘さんが塾の担任の先生に大変な信頼を置いているということです。中学受験というのは親御さんの支援が絶対的に大切であるのは言うまでもありませんが、それと同時に、信頼できる先生とともに頑張っていくことも非常に大事です。実際、塾の担任の先生は娘さんの勉強面について客観的なデータをもとに適切なアドバイスを行うことや、それに基づき娘さんの精神面をサポートしていくという、親御さんプラスアルファの役目を担っています。親御さんはどうしても娘さんに対して自分の主観や娘さんに抱く理想をごちゃ混ぜにして話をしてしまうことがあるのですが、塾の担任の先生はそのようなことはありませんので、ある意味娘さんにとっても「等身大の自分をわかってくれる人」という印象が少なからずあるのでしょう。そのような関係性の人に志望校の変更を迫られた、と感じているということになると、これは親御さんが励ましてあげるだけではなかなか解決しないと思われます。なので、解決策の一つとしては、塾の担任の先生と質問者様が一度話をする機会を設け、娘さんの志望校は揺るがないので応援してあげてほしいということをお願いされてみてはどうでしょうか。いくら客観的なデータをもとに進路のアドバイスをしてくれているとは言っても、最終的に志望校を決定するのは娘さんと親御さんの総意ですし、塾に決められるものではありません。もし塾の担任の先生が同意してくれれば、娘さんは自分の志望校に対する思いが通じた、あるいは認めてくれたのだと思い、自ら進んで勉強するようになると思います。やる気のないままに机に向かわせても何ら良い効果はないと思われますので、娘さんが勉強に対してやる気を失っていることで焦りを感じたりすることもあるかとは思いますが、まずはそのような方法で塾の先生から娘さんを応援する姿勢を伝えてもらえるようにするのが良いと思います。

一方、旦那様についてですが、まず模試などのデータを見せましょう。今の娘さんの学力はこのくらいで、志望校に対してどの程度足りないのかということを客観的なデータで示し、それをひとまず理解していただいた上で、今後1年でどのような勉強をしていくのかという指針をしっかりとお話してみてください。今後どのような方法でどのくらい勉強させれば良いかというのを知るだけでも、旦那様の漠然とした不安は解消されるはずだと思います。

中学受験は生徒さんと親御さん、そして塾の先生とが相互に連携することで成功にグッと近付きます。ぜひお互いの意思疎通を綿密にされ、この1年間の勉強が実りあるものになりますことをお祈りしています。