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カテゴリ:麻布中学校

麻布の過去問 コーヒーの問題

息子の過去問を見ていたところこの問題に出会いました。
答えはなんとなく知識でわかるものが多かったが、息子にどう説明したらよいのかがわからなかったです。
コーヒーとは無縁の息子にこの問題を上手に教えるにはどうしたら良いと思われますか。
どなたかご教示のほど、何卒よろしくお願い致します。
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回答者
太郎
回答日時:2019/06/19 13:58:00

麻布のコーヒーの過去問

しがない大学受験講師です、よろしくお願いします。

麻布は以前から理科で独特な問題を出題する学校です。
有名なところでは、2013年のドラえもんの問題などでしょうか。
そうした問題は、受験生の知識を問うものではなく発想力を見るものですから、解説する際には答えよりも思いつく方法を教えてあげるのがよいと思います。

それでは問題を詳しくみていきます。
すべて丁寧に記述していては長くなってしまうので、特に着想が大切なもののみ書かせていただきます。
その他の問題で質問があれば、お気軽に何なりと聞いてください。

問1
答えは「コーヒー豆に熱がむらなく均一に伝わる。」(解答例)
回すことによって何が変わるかというところから、中華鍋を振って炒飯をつくる料理人や、回転する洗濯機などが思い浮かべられると、むらをなくすという視点は見えてくると思います。

問2
答えは「ア」
これは発想というよりも読解問題です。
苦味がだんだん強くなることから「ア」と「ウ」に絞り、そのあと酸味がどうなっているのかを考えるのがよいと思います。
酸味の原因である有機酸は酸化されると増えていきますが、その一方で長時間の加熱により減っていくので、中煎りのときが一番強い、と読み取れればよいのですが、そうでなくても問題文から深煎りのときに有機酸が少ない、つまり酸味は弱いとわかれば解答することができます。
実際に入試問題として解く際にはそれだけが確定すればよい、という割り切りも大切です。

問4
答えは「苦味が強くなり、酸味が弱くなる。」
それまでからコーヒーの味の変化には熱が関係していると読み取れると思います。
高速で回転させることによって発生する熱、というところで摩擦熱を思いつくのは、ミキサーなどで簡単に体験することができるでしょう。

問8
答えは「極細挽き」
一気に抽出するということから、問3の知識も併せて表面積が増えるといいということに繋げられると思います。

長々と失礼いたしました。
息子さんの勉強に役立てれば幸いです。